循環する森
人と森は大昔から関わり合い生きてきました。
現在の我々も(特に自然と関りのある仕事をしている業者、ツアー参加者など)森に入ったり、森を見たり、森の恵みを得たりするなど日常的に関り生活しています。
人は生涯のパートナーと出会い、子を育み、子が大人へ成長し、パートナーと出会い、子を育み…という命を繋ぐ循環・サイクルがあります。20歳~30歳で子を産み、その子がパートナーと出会い子を産むとすると、親は40歳から60歳となり、親の孫が20歳から30歳になるころには、親(叔父叔母)は60歳~90歳になることになります。人の命の循環は大体、半世紀から1世紀くらいの期間で行われるということ。
森はどうでしょうか?

この写真は倒れた木が朽ちている様子を撮ったものです。倒木は長い時間をかけて朽ちていき、土へと還ります。その過程で他の生き物の餌になったり、巣になったり、他の生き物との関りもありながら、自分の子孫を残すための一部になります。

この写真はまさにその様子が分かるものです。一列に並ぶマツの若い木々たち。この木々の足元には倒木があります。
倒木の上に次の世代が成長していくこの様子のことを”倒木更新”と言います。倒れた木は次の世代の栄養になり、成長を見守ってくれます。
そして子が大人に成長すると、倒木は朽ちて土へと還るわけです。松の木は100~400年生きるとされています。(種類によって違いはあります)
このように、とても長い月日をかけ世代交代して森を作り上げているのが自然の森です。
このようにして森は命を循環して生きていきます。循環をする中で他の生き物とも関りを持ち、共に生きているのです。自然の中には無駄なものはありません。

そんな森に水が恵みをもたらし…

小さな生き物もまた命の循環をするわけです。
”自然を大切にする”って、このような”自然”を守っていくということだと思います。